今週のコラムバックナンバー(No.240〜231)


NO.240 (2006.03.29) 『今年の3月は』
 現在工事中の建物は、4〜6月の竣工に向けて工事が進んでいる。
春から工事が始まる予定の建物は、設計の最終段階であったり、設計が終わって
見積りや申請中であったり、そして地鎮祭を待っていたり、という状況です。
そして事務所では、今年の秋着工予定の家の設計も始まっている。 (林 隆)

所員の独り言
 春の空を見上げてふと思い出した新聞記事があった。
ある開発団地の風景で土地造成と同時に電信柱のみが設けられ、
あたかもアスパラガスが生えてきたような見慣れぬ風景が出現した内容であった。
以前まで気にならなかった風景も幾えもの電線が上空を横断し,
いつの間にか綾取りの様に電線が上空を覆ってしまっている地方都市の風景すらある。
現在の電気電信網は生活を豊かにしている文明の利器ではあるが、果たしてここまで
すべてが必要なのかどうかと疑問すら沸いてしまう。と同時に、電線に消されぬよう
企業告知の看板も表現を増している。地方都市や中心部周辺の風景は
どこに向かおうとしているのか、This is local city of Japanとグローバルに
再考しなくてはならない時ではないか、と改めて思う。(長岡 信行)


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NO.239 (2006.03.15) 『学生卒業設計コンクール』  
 3/12(日)長野市にて、「第15回長野県学生卒業設計コンクール」の公開審査会が、
日本建築家協会・JIA長野県クラブの主催で行なわれた。大学、専門学校、高校とそれぞれ
力作がそろったが、中でも”具体的な形態ではなく想いを強く表現した作品”があり印象に残った。 
 図面や模型の展示だけでなく、審査委員とのヒアリング、そして各自のプレゼンテーションと続く中で、
自分の考えをうまく表現できるように、学生時代から訓練していくこともすごく大切ではないかと思った。
(林 隆)  


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NO.238 (2006.03.8) 『内藤廣氏の講演』  
 3/4(土)長野市にて、建築家の内藤廣氏の講演会が、日本建築家協会・JIA長野県クラブの
主催で行なわれた。    
昨年開館した「島根県芸術文化センター」は、美術館と音楽ホールの複合施設で、18000uという規模。
設計コンペで勝ち取り、完成までに4年、実施設計図1400枚のプロジェクト。
竣工までには大きな危機が何回もあったそうだが、そのたびに「危機はチャンズである」と
前向きに考えて乗り越えてきた、というお話しは印象的だった。
内藤氏の作品としては、海の博物館(鳥羽市)や安曇野ちひろ美術館(松川村)はあまりにも有名だが、
島根県へも行ってこなくてはならない。 
(林 隆)

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NO.237 (2006.03.1) 『トリノオリンピックが終わって 』
 トリノオリンピックが閉幕した。多少睡眠不足になりながら思わず見入ってしまった。   
第一線の選手が四年に一度の大舞台で、その一瞬のために心技体ピークをもっていって競う。
だから観たくなってしまう。メダルを獲得した選手は記録として歴史の残るが、
4位の選手はいづれ忘れられてしまうのかもしれない。
日本の4位の選手達は大きな感動を与えてくれた。ずっと覚えていたい。 (林 隆)
  
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NO.236 (2006.02.21) 『「庭を内包する家(長野市)」上棟 』
 12月と1月は雪が多く寒さも厳しかった。その中で工夫をしながら工事が進められ、
2/15に無事上棟を迎えた。住宅を計画する上では、建物だけでなく外部空間を含めた
敷地全体の配置計画が、家のあり方を決めるくらい重要です。
「配置計画」という意味は、建物、駐車スペース、庭、植栽、玄関へのアプローチなどが
どの場所に位置するかということだけでなく、それぞれの空間がどのように関連し合い、
効果を高めることができるかを考えることだと思う。光や風の入り方・視線の通り方も同時に考える。
 「庭を内包する家」は、1階の中庭と2階の屋上庭園が、壁に囲まれた場所に配置されることにより、
室内のいろいろな場所から、外への広がりを楽しむことができる。また庭を見上げたり見下ろしたり
することもできる。春の新緑の時期に植栽をして建物が完成する。 (林 隆)   

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NO.235 (2006.02.14) 『2月のある1週間 』
毎年この時期は、いろいろなことが重なってきます。  
2/6(月) 朝:ミーティング、午前:「H歯科増築」実施設計打ち合せ
       午後:「共に生きる家」竣工引渡し、 夕方〜夜:JIA会議
2/7(火) 午前:事務所にて
       午後:Uさんと実施設計打合せ、ALFA点検 
2/8(水) 終日事務所にて、OZONEへ登録会員の資料郵送
       「庭を包含する家」現場へ(村山)
2/9(木) 午前:事務所にて
       午後:「中庭へ広がる家」現場へ(林、長岡)
2/10(金) 昼間:事務所にて
        夜:「H歯科増築」 電気・設備・医療機器・ネットワーク・警備の総合打ち合せ
2/11(土・祝) 午前:「対比する家」実施設計最終打合せ、
午後:「共に生きる家」見学会          
2/12(日) 午前:会計事務所と打合せ、午後:Aさんと基本設計打合せ、
        夜:Mさんと実施設計打合せ(長岡)、地域の会合(林)
 
2/13(月) 親戚の葬儀で駒ヶ根へ
2/14(火) 午前:「H歯科増築」実施設計打ち合せ、午後:Uさんと実施設計打合せ、夜:HPのコラム 
夜、家に帰るとTVではトリノオリンピックを放映していますが、さすがに起きてはいられません。 (林 隆)  


所員の独り言
最近、以前より家事を色々と手伝うようにしているのですが、
分かっていたつもりだった事が、分かっていなかったという
類の新しい発見がたくさんあります。
使いやすそうなキッチンのレイアウト、
家事動線の繋がり方…などなど、
設計に生かせそうな発見が家事の中に詰まっていました。
こんなことなら、小さい頃からもっと家の手伝いをしておけば良かったと思ってしまいました。 (村山 崇)


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NO.234 (2006.02.07) 『「共に生きる家(松本市)」竣工 』
 家族と共に。母屋と共に。地域と共に。自然環境と共に。太陽の恵みと共に。・・・暮らしていきたい。
そんな想いを込めた家が竣工した。
 隣地には生まれ育った母屋や土蔵があり、敷地全体を考えた配置計画からのスタートだった。
生活の中心となる居間を要として、1〜2階がおおらかにつながっていることにより、どこにいても
人の気配を感じながら暮らしていけるゾーニングになっている。2階はプライベートなゾーンではあるが、
子供の成長に応じてフレキシブルに使い分けられる。
 また、OMソーラーを導入している。これは単なる設備ではなくて、建築と一体となった技術であって
「熱と空気をデザインする技術」とも言われている。太陽、風、気温、湿度はどれをとっても環境に対して
プラスに働くこともマイナスに働くこともあり、決して一方だけではない。その矛盾を建築的に解決して
うまく取り込んでいくことは、これからの温熱環境を考えていく上で大切なことだと思う。 (林 隆)  
 
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NO.233 (2006.1.31) 『博士の愛した数式 』
 本当に久しぶりに映画を観た。
心がホっとしました。 (林 隆)  
 
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NO.232 (2006.1.24) 『建築の雑誌 』
 書店の建築関係の雑誌コーナーが、最近広くなってきたように感じる。
それだけ住宅への関心が高まってきているということで、興味深く見ている。
 現在、事務所で定期購読している月刊誌は、
・新建築 (新建築社) 
・新建築・住宅特集 (新建築社) 
・住宅建築 (建築資料研究社)
・コンフォルト (建築資料研究社)
・建築知識 (エクスナレッジ)
・チルチンびと (風土社)
・ディティール (彰国社)
・I'm home (商店建築社)
・日経アーキテクチュア (日経PB社)
・その他は不定期に購入。
何かおもしろい本をご存じの方はぜひ教えて下さい。   
ゆっくり目を通している時間もなかなか作れないような状況が続いてはいますが・・・。(林 隆)

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NO.231 (2006.1.18) 『いろいろな家づくり 』
 先日、大手ハウスメーカーの設計部の方達とお会いした。
ビジネスではなくて、建築に携わる者同士として意見交換ができればということで。
私達のような設計事務所と比べると、年間に手掛ける棟数はすごい量である。
改めてお聞きすると、クライアントから正式なご依頼をいただくまでのプロセス、設計の進め方、
物事を決定していく過程、分業体制などいろいろな違いがある。しかし、本来目指していることは同じで、
新しいことに取り組んでいい物を創ろうとする姿勢も同じではある。  
 家づくりにはいろいろな方法があって、それぞれの特徴がある。自分たちの地域に 快適な住環境
そしていい街並みができていくために、いい意味で切磋琢磨していくことができればいいのではないか
と思った。 (林 隆)

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