今週のコラムバックナンバー(No.50〜No.41)


No.50 (2002.03.11)  『信州の建築家とつくる家 』
 先週もご案内しましたが、「信州の建築家とつくる家」という本が発売になりました。
-----冒頭にある紹介分の一部です。-----
・・・・・・・「建築家に頼みたいのに、敷居が高くてたどりつけないあなた」と
「社会に対して存在を伝えられない建築家たち」、この双方のもどかしさを解消する
ために、この本があります。家を「つくる」ためには、まず信頼して相談できる
パートナーが必要です。 そして、パートナーとの良い関係があなたたち家族の
夢の実現の秘訣なのです。
 この本のもうひとつの目的は、建築家自身への問いかけにあります。私達自身の
行動を見直し、社会的責任を再確認することによって、自らの資質のステップアップに
したいと思います。・・・・・・・
 (社)日本建築家協会・JIA長野県クラブの有志32人がそれぞれに、自分の4ページを
自由に構成しましたので表現している内容にもそれぞれの個性が出ています。
また、実践ガイド「建築家の知恵とワザ」というコーナーも、写真やスケッチ満載です。
 家づくりにはいろいろな方法があります。これから家づくりをお考えの方には、
ぜひ読んでいただきたい一冊です。 (林 隆)

所員の独り言
 先日、夜中に病院へお世話になる事がありました。
 夜中にも係わらず勤務されていた先生方の対応の機敏さに大変驚き、
感激いたしました。
 私も建物と町づくりに携る者として、何が問題で何が必要かを見極める
「まちの診察」と、早目の「処方箋」が、これからも重要ではないかと改めて
思いました。
 皆さん、季節の変わり目ですので、くれぐれもお体を大切に。(長岡 信行)


No.49 (2002.03.04)  『新メンバーの加入』
 3月になり、信州もほんの少しづつ陽射しが春めいて参りました。
このたび、事務所に新しいメンバーがひとり増えました。長岡信行君です。
今後お世話になりますが、林建築設計室ともどもよろしくお願い申し上げます。
 (社)日本建築家協会 JIA長野県クラブでは、「信州の建築家とつくる家」という
本を出版します。「32人の仕事」を紹介していて、林のページもありますのでご覧に
なってみて下さい。
 こらから”家づくり”をはじめられる方には、すごく参考になると思いますよ。1500円です。
発売は、今週の3/6(木)です。 (林 隆)

所員の独り言
 はじめまして。長岡信行です。
私は、木洩れ日の漏れる森や公園を散歩したり、
建築を見て回ることが好きです。着なれた洋服のように
ラフで身体に馴染む空間や、素足がいちばん気持ちのいい空間を
探しています。私の建築キーワードは、「 間 」の言葉です。
「 間 」を考え、心強く愛着のある「空間」作りをしてゆきたいと思います。
今後とも宜しくお願いいたします。 (長岡 信行)

 新しい季節が近づいてきました。
僕はよくボードをしに、日曜日のナイターに行くのですが、
夜になってもぜんぜん雪が降らなくなってくると
今シーズンも終わりだなーと思うと共に新しい季節の気配に
心躍ったりもします。
 そんな季節の変わり目に、事務所に新しいメンバーが増えました。
これからは新たな体制で頑張っていきたいと思います。 (村山 崇)


 No.48 (2002.02.25)  『雑誌掲載のご紹介』
 私たちの事務所で設計監理をさせていただいた住宅が、雑誌に掲載されることになりました。
「男の隠れ家」(発行:鰍いであ・らいふ)という雑誌の4月号で、2/27(水)に発売になります。
毎月、「こだわりの家造り」というコーナーがあり、昨年12月に竣工した「北アルプスを望む家」
(南安曇郡・豊科町)を紹介していただきました。
書店やコンビニにも置かれますので、ぜひご覧になってみて下さいね。
 昨日は用事があり、久しぶりにSさん宅にお伺いしました。暖房は、輻射式のパネルヒーター
を何ヶ所か設置したのですが、信州のこの寒い時期に暖房器具を全部使わなくても充分で、暖かく
暮らしていただいています。新築、そして先月の子供さんの誕生と、おめでたいことの続く中で、今回の
全国誌への掲載も喜んでいただいて、私も嬉しく思います。 (林 隆)


 No.47 (2002.02.18)  『デッキを取込む家』
 去年の6月から計画していました、「デッキを取込む家」の実施設計が完了しました。
豊科町の新しく造成された住宅地の一角で、北と西側が道路の角地です。
この家のテーマは「つながり」です。内(居間や食堂)と外(庭)とのつながり、1階と2階とのつながり、
建物と街並みとのつながり、将来増築予定の親世帯用スペースに配慮した二世帯間のつながり、
そして家族にとって現在と将来の時間的つながり、などについて考えました。その結果生まれた
約15帖のデッキが大きな特徴です。そのデッキ部分は2階のレベルで屋根がかかっていて、内部とも
外部ともいえる中間領域です。
 大きな屋根付きデッキを設けることにより、南側隣地からのプライバシーを守り、2階のバルコニー
もその大きな屋根の中にあり物干場としての機能をもちます。デッキ上部に設けた大きなトップライトから
ふりそそぐ自然光は、デッキ上部の空間〜2階バルコニー〜2階廊下〜階段廻りの吹抜け を経て1階の
居間に到ります。
 季節や時間の変化によって演出される”光と陰”。室内にいろいろな表情をみせてくれることを期待
しています。現在着工にむけての準備中で、今年の秋が竣工予定です。(林 隆)


 No.46 (2002.02.13)  『”あすなろ建築展”のご案内』
(社)日本建築家協会JIA長野県クラブでは、「JIAあすなろ建築展」を行います。
今年度も私達の作品発表と活動を通じて、地域の方々に建築に親しんでいただければと思います。
林建築設計室でも、最近竣工した住宅3例を展示させていただく予定です。これからパネル作りを
始めるところです。ぜひお越し下さいませ。 (林 隆)
 日程と会場は、
@長野/3/5(火)〜3/7(木)、長野市 「メルパルクNANANO・ギャラリー」 TEL 026-225-7800
A飯田/3/10(日)〜3/17(日)、飯田市 「トップヒルズ本町・市民サロン」 TEL 0265-22-4511
B上田/3/18(月)〜3/22(金)、上田市 「木楽館」 TEL 0268-22-2738
C松本/3/28(木)〜3/31(日)、松本市 「蔵シック館」 TEL 0263-36-3053

 No.45 (2002.02.04)  『内田の家、竣工』
 昨年の7月から工事をしていました「内田の家」が竣工しました。
 東西:南北の比率が3:2の長方形の平面形に、寄棟の瓦屋根という極めてシンプルな形態の
住宅です。庇の出は1200mm確保し、GL(グランドライン:地盤)から軒先までの高さをできるだけ
低くおさえました。建築は、外観的に低く小さく見える方がバランスが整うことが多いです。
先日の大雪で屋根が真っ白になり、大地に埋もれて見えるその姿は、とても力強く感じます。
 玄関ホールと階段を家の中央に配置し、空間的には屋根勾配なりに変化する吹抜けになっています。
設計段階で意図した、@ほどよい高さと、Aトップライトから落ちる光によるほどよい明るさ、そして
B壁の白い珪藻土塗りと天井の杉板張りの質感、がバランスよく調和できたのではないかと思います。
 作品紹介のページに竣工写真をUPしましたので、ご覧になってみて下さい。(林 隆)

 所員の独り言
 早いもので、今年もすでに一ヶ月が過ぎてしまいました。
ボーっとしていると、あっという間に置いていかれそうなくらいの
速さで時間は進んでいます。しかし最近の世の中は、
それすらも追い抜かんばかりの勢いで、刻々と変化しています。
その変化には、少しばかり置いていかれ気味の僕ですが、
自分のペースを見失わずに、今年一年を過ごしていこうと思っています。
(村山 崇)


 No.44 (2002.01.29)  『独自ドメイン』
 
今週のコラムのUPが1日遅れてしまい、申し訳ございませんでした。
林建築設計室では、自社の独自ドメインを取得しました。HAYASHI  ARCHITECTSの
「h-a」で、http://www.h-a.jp となります。しばらくは旧サイトからリンクする設定に
してありますが、”お気に入り”等の変更をしていただきますよう、お願い致します。
メールも、hayashi@h-a.jp に変わりましたので、よろしくお願い致します。
 内田の家が、1/25に竣工引渡しになりました。まだ外構工事が少し残っていますが、
土日で引越しをされ、今週から住んでいただいています。写真ができましたらUPしますので、
ご覧になってみて下さい。
 1/27(日)には大雪が降りまして、ニュースによると松本市は44cmだったようです。
自宅と事務所の駐車場の雪かきで、久々にいい運動になりました。 (林 隆)
 

 No.43 (2002.01.21)  『上棟(塩尻町の家)』
 先週の末、塩尻町の家が上棟を迎えました。
在来軸組み工法のこの家は、事前に土台のセットまでは済ませておいて、当日は柱や梁を組み
立てていきます。冬の上棟でしたが、2日間とも天候にも恵まれ、棟梁をはじめ大工さん7名、
クレーン1名、工務店の社長1名の総勢9名のスタッフで、工事は予定どおり順調に進みました。
2日間で屋根の下地の垂木(タルキ)までができあがり、16:00頃から神事を行い、今後の工事の
安全を、お施主さんご家族と共に祈願しました。
 いつものことですが、夕景の中に姿を現わした木造の架構は力強く、すごく美しいものです。
今回の計画では、土台は檜(ひのき)材、柱は檜と杉、梁は杉と米松を使いました。できるだけ
外材を使わず、近い風土の中で育った国産材を使えればと心がけています。工期的な時間の
ゆとりもあったため、柱や梁の仕口の加工は、すべて大工さんによる手加工でやってもらいました。
大きなスパンの所には、梁成(はりせい:梁断面の高さ方向の寸法)450mmの梁がありますが、
きれいに組み立てられました。
 これから建物は、6月の竣工をめざして毎日姿を変えていきます。 (林 隆) 


 No.42 (2002.01.16)  『ライトの落水荘補修工事』 
 米建築家、フランク・ロイド・ライトの代表作「落水荘(Fallingwater)」の補修工事の様子が、
落水荘を所有する西部ペンシルベニア州保存委員会(Western Pennsylvania Conservancy)
のサイト
にアップされている。1937年の完成以来、小川に張り出したテラスが徐々に傾きつつあるため、
2001年冬から補修工事に取りかかっている。同サイトによると、一週ごとに新たな補修の様子を更新
していくという。(日経アーキテクチュアー、2002.01.15より)
 補強対策を依頼された構造設計事務所の調査によると、西側のテラスの縁は146mmほど下がっており、
東側のテラスの縁は184mm、主寝室のテラスの南端は114mm下がっていたということです。
落水荘の外観を変えずに修復するために、主梁を鋼鉄のケーブルで補強するポストテンショニング
という方法を用いる。居間の石の床を一時的に取り外し、梁の両サイドにケーブルを取り付ける。
ケーブルをジャッキで引っ張って固定することで、梁のたわみの進行を抑える仕組みだそうです。
 構造的にも意匠的にもすごい工事で、私もこのサイトには注目しています。 (林 隆)


 No.41 (2002.01.07)  『新年に想う』
 
新年を迎え、本日より林建築設計室も2002年のスタートをきりました。
今年も何人かの住まい手の方と共に、建築を創らせていただくことができることは、何よりも
幸せなことだと思っております。その期待におこたえするためには、機能や形態を考えるだけでなく、
環境・風土・景観などに対して何らかのメッセージ性のある建築ができあがるよう、情熱をもって
挑戦していきたいと思っております。
 本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。(林 隆)




●前のページにもどる