今週のコラム バックナンバー(No.80〜No.71)


No.80 (2002.10.15) 『デッキを取り込む家(豊科町)、竣工しました』
 「デッキを取り込む家(豊科町)」が竣工し、昨日引渡しをさせていただきました。  
新しく開発された住宅地に建つこの家は、角地における配置計画、隣地や周辺に
家が建った場合の予測、住宅と車庫との関連、将来の増築場所などのスタディーから、
設計がスタートしました。その結果生まれた空間が、矩形平面のちょうど1/4の広さをもつ
「屋根のある大きな外部空間(デッキ)」
でした。このデッキが今後の生活の中で
どのように使われていくのかが興味深いところです。
木と左官による優しい外観、そして植栽を施すことにより新たな風景を造ることができました。 
 ホームページ内の 「今日の現場」の更新ですが、1週間延期させていただきます。
遅れまして大変申し訳ありませんが、来週月曜日に2週間分をまとめて、UP致します。 (林 隆)   

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No.79 (2002.10.07) 『「大屋根の家」 実施設計完了』
 「大屋根の家」(上伊那郡箕輪町)の実施設計が完了しました。
大きな勾配屋根が特徴で、居間・食堂部分が勾配天井の吹抜けになっています。
その吹抜けの一部に象徴的な階段があり、薪ストーブの煙突もその横に位置します。
2階にはプライベートな個室があり、見上げたり見下ろしたりする視線の変化による広がり
を演出しました。居間の開口部は、巾2700が全開できる木製建具。玄関
の脇にある車庫は
鉄骨造で、4本の柱と軽く浮いたイメージの屋根による構成です。
 室内環境は、完全な高気密・高断熱仕様であり、隙間相当面積1.0以下を目指しています。
10月下旬に着工し、来春竣工予定です。(林 隆)

所員の独り言
 最近、天気予報どおりに雨が降ります。地下に浸透しきれない雨水は、道路にあふれ
側溝へと流れ込んでいます。こういった雨水をドラム缶へ溜め、庭木に水を撒いたり、
大きな槽に溜め非常時に使ったりと、ちょっとした装置で自然を有効に利用できると思います。
水を大切にする暮らしを考えてゆきたいです。(長岡 信行)


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No.78 (2002.09.30) 『土蔵から喫茶店への再生工事』
 現在工事中の「守り続ける蔵」(松本市)は、大正時代に建てられた土蔵です。
この建物を喫茶店としてよみがえらすために、再生工事が行われています。
外装の左官工事が進むにつれて力強い外観が姿を現わし、秋の田園地帯の中に
新しい風景ができつつあります。10月末には竣工、11月初旬にオープンの予定です。 
 昨日は「HAアトリエ」の構造見学会を行いましたところ、13名の方にお出でいただきました。
今、家を建築中のお施主さん、設計の仲間達、暖房メーカーさん、お忙しい中
ありがとうございました。賑やかな会になりまして嬉しく思いました。 (林 隆)

所員の独り言
 今日は岐阜の現場へ打合せに行ってきました。たまたま都合が合い、お施主さんと一緒に
現場を見ることが出来ました。一緒に現場を見て回っているうちにお施主さんに喜んでもらって、
笑顔で話せる瞬間、設計という仕事にやりがいを感じられる瞬間です。
明日からもまた仕事頑張れそうです。 (村山 崇)

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No.77 (2002.09.24) 『上棟(HAアトリエ)』
 9/19に、「HAアトリエ」(松本市)が上棟を迎えました。私達の新しい事務所です。       
連続性のある柱や梁の架構、床板、野地板などはすべてアラワシにした素朴な建物です。
在来工法ですが、柱と梁にカラマツの”合せ梁”を用い、各仕口はDボルトによりシンプルに
納めてみました。 11月末が竣工予定ですが、見学はいつでもOKですのでご連絡下さい。  

 9/29(日)の13:00〜16:00、構造見学会を行います。
場所は、トップページ ”NEWS”よりご案内しています。
小さなアトリエですが、遊びに来て下さい。お待ちしております。
 (林 隆)

所員の独り言
 私たちは、自然の光や人工の光の様々な光に囲まれて生活しています。
新たに設けた窓から漏れる光。トップライトを設け、空から降り注ぐ光。
思わぬところに光が漏れている空間を目にすると、感動してしまいます。
いろいろな表情を見せてくれる光をどのように見せたり、どのような開口部にするか、
いつも悩んでしまいます。これからも美しい光景を探してゆきたいです。(長岡 信行)


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No.76 (2002.09.18) 『上棟(4層コートのある家)』
 先週の金曜日に、「4層コートのある家」(松本市)が上棟を迎えました。
3階建てのこの家は、屋上も含めて4層に重なり合う外部空間をもつコートハウスです。
鉄筋コンクリート壁式構造で、3階部分の最後のコンクリート打設が終了しました。
木造住宅の上棟とは違いまして、今はまだ建物全体が型枠に覆われていますので、外観の
様子はわかりません。9月末には1階から3階までの型枠が一気にはずれ、コンクリート打放し
の姿が現われる予定です。
 鉄筋コンクリート造の建物はコンクリート打設の前に、数十枚の施工図によって納まりの
検討がなされます。サッシのサイズや位置関係、照明・スイッチ・コンセント・TV・TELなど
電気設備の配線経路や位置関係、給排水・冷暖房・換気設備などの配管経路や位置関係、
造り付家具、薪ストーブ、階段の取合いなど多岐にわたる検討を経て、配管や取付用のボックスが
コンクリートの中に埋め込まれます。従って、型枠がはずれた段階ではそれらの位置がすべて
確定していることになります。 

 現場の監督さん、電気設備・機械設備の担当の方、そして多くの職人さん、真夏の炎天下での
厳しい時期をのりこえ、無事にひとつの区切りを迎えていただきまして、本当にお疲れ様でした。
(林 隆)

所員の独り言
 昨日は久しぶりのまとまった雨が降りました。
この雨のおかげで、近所の川に勢いの良い水の流れが戻ってきました。
普通ならそこにあるはずのものがないというのは、何故か不安になってしまいます。
たとえきれいな清流ではなく、濁流であったとしても川には水の姿が必要なのだと思います。
(村山 崇)

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No.75 (2002.09.10) 『掲示板(フリートーク・BBS)』
 9月も第2週になりますと、朝夕はだいぶ過ごしやすくなってきました。
ホームページの更新は毎週月曜日を目標に考えていますが、2週連続で火曜日の更新に
なってしまいました。お施主さんとの設計の打合せや現場での打合せが、深夜まで及んだ時には
どうしても翌日になってしまいます。その際は申し訳ありません。
春に着工した現場の工事は、年内の竣工に向け着実に進んでいます。1軒の住宅の完成までには
本当に多くの方々に携わっていただいています。時にはとんでもない無理なお願いや相談をする
こともありますが、意図をくみとっていただいて、取り組んでいただいていますことに感謝申し上げます。
 また、8/5のコラムにも書きましたが、お施主さんとの打合せが日曜祝日にはできない状態で、
大変ご迷惑をおかけしています。9/23で終わりますので、もうしばらくよろしくお願い致します。
 ホームページ内の掲示板ですが、スタイルを一新しました。何かお尋ねやご相談をいただいた
場合にはお答えしていきたいと思います。建築や暮らしのこと以外でも何でもOKですので、
ぜひお気軽に書き込んでみてください。  (林 隆)


所員の独り言
 ある地方都市の団地を見学してきました。最近開発されたばかりの丘陵地の団地で、コンクリートの
擁壁と整地された土地だけがずらりと並ぶ風景でした。やがて人々が住まい、徐々に樹木が植えられ、
団地の緑も増え潤いに満ちてゆく事でしょう。しかし、同時に住む方の年齢も高齢化し、住み替えや
建て替えといった事が出てくると思います。団地という住宅地であっても、単に住宅地の開発だけにとどまらず、
住宅地としての演出や主旨、何十年後を見越した計画も重要ではないかと思いました。(長岡 信行)


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No.74 (2002.09.03) 『古くて新しい仲間
 HAアトリエの工事が本格的にはじまりました。
現場の紹介は今までのスタイルと少し変えまして、各工事別にまとめてみました。
今の事務所と工事現場は近いため毎日記録を取りまして、月曜日に一週間分をまとめて
掲載していく予定です。ぜひ覗いてみて下さいね。
 先週、GOLFU(1990年型、CLi、4D、AT、RHD、ダークブルー)が事務所に仲間入りしました。

かなりガタはきていますが、小さなフォルムと広い室内、機能優先のシンプルなかたち、
ほとんどが手動の操作系、うるさいけれど丈夫そうなエンジン、厚くて重そうな板金、など
デザインの原点
を見直すことができそうです。
現場へはこれで出かけますが、途中で止まらないことを祈るのみです。 (林 隆) 

所員の独り言
 9月に入りました。朝、夕や風の涼しさは昼間の残暑が厳しい毎日の中で、
そっと秋が近づいてきている事を教えてくれます。
 夕方の散歩には最高の季節です。暑くも寒くもなく、木々の緑もまだまだ元気で、
川の水も気持ちの良い、そんな時期が今なんです。
 休日には犬の散歩がてら思いっきり気分をリフレッシュさせています。 (村山 崇)

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No.73 (2002.08.26) 『上棟(二棟を行き交う家)』
 先週の水曜日に、「二棟を行き交う家」(岡谷市)が上棟を迎えました。
敷地のほぼ中央に約1.5mほどのレベル差があり、それぞれの部分に道路が接しているという
敷地の特性を最大限に生かし、二世帯の新たな住まい方を考えた家です。
 両世帯の領域を気軽に「行き交う」ことのできる動線計画が大きなテーマで、それぞれの空間を
ふたつの片流れ屋根で構成しました。ふたつの屋根が微妙に重なり合うそのフォルムは、見る方向によって
いろいろな表情を見せてくれました。
 いつものことですが、夕陽に輝く木造の架構はとても美しく、私にとっては感動的な一瞬です。
工事の安全をお祈りした後”餅投げ”を行い、ご近所の多くの方々に祝福していただきました。 (林 隆)

所員の独り言
 先日、ある公園で行われたフリーマーケットに出かけてきました。
残暑残る街中とは違って、木洩れ日の漏れる涼しい松林の遊歩道の脇に、ずらりとお店が何十件と
並んでいました。見知らぬ方々と値段交渉をしたり世間話をしたりと、買う事以外にも楽しむことが出来ました。
 最近はふらっと車に乗り、駐車場付きの店舗での買い物が多いのですが、住まいの周辺へ自転車や徒歩で
出かけ、お店を探したり、買い物を楽しみたいと思いました。 (長岡 信行)

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No.72 (2002.08.19) 『「HAアトリエ」着工しました。』
 お盆休みも終わると信州はだいぶ涼しくなり、もうエアコンもいらなくなりました。
私は久しぶりに5日間も仕事から離れ、ゆっくりお休みをいただきました。

また今週から事務所もフル稼動でがんばっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 HAアトリエの基礎工事が今週からはじまります。私達の新しい事務所です。
木造2階建ての小さなアトリエで、吹抜けを介して1.2階が一体空間としてつながっています。
この計画の大きなテーマのひとつが、主要構造部の材料です。地元の山のカラマツ間伐材から
製材された120角の心持ち材を合わせ梁材として使っています。主構造の柱・梁は、単一材(120×120)、
ツインビーム(120×240)、トリプルビーム(120×360)の三種類のみで構成し、2階は無柱空間。
架構を意匠として思いっきり露出させています。
 9月上棟、11月末が竣工予定で、いつでも見学OKです。メールいただければご案内いたしますので、
お気軽にどうぞ。工事のプロセスは、逐次公開していきたいと思います。 (林 隆)

所員の独り言
 お盆も終わり、夏の終わりが近づいてきました。夏っぽいことをしたといえば、何年かぶりに
手持ち花火をやりました。昔からの定番のものから始まって、
見たこともないようなものまで色々ありましたが、やはり線香花火が一番です。
思わず火花に見入ってしまいます。
 あの小さな火花の儚さというかさびしさに思わず引込まれてしまうんでしょうねぇ。 (村山 崇)


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No.71 (2002.08.12) 『お盆休みのお知らせ』
 当事務所では明日8/13(火)より 8/18(日)まで
お盆休みをいただきます。
ご迷惑・ご不便をおかけ致すことと存じますが、よろしくお願い申し上げます。
 先週はプライベートなお休みをいただきまして、司馬遼太郎記念館(東大阪市、
安藤忠雄氏設計)を見てきました。すごく良かったです。(林 隆)

所員の独り言
 毎年、言わなくてもやってくる盆と正月。その時期にあわせて家の大掃除があります。
幼少の頃、米の糠を布袋に入れ、親の後を追っかけるように床や柱を磨いていた事を
思い出します。当時は、拭けば拭くほど輝きがでる事に驚き、魔法袋とも言って
楽しみながら掃除をしていました。
ちょっとした生活の知恵で驚きの輝き。
久々に味わいたくなってきました。(長岡 信行)

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